年末
12月は冬の暗い気持ちがピークを迎えて鬱屈としていたので、こまめに気分転換をした。
最近はすっかり気晴らしばかりが上手くなってしまった。もともとかなり内省的な人間で考えることが趣味みたいなところがあるのに、彼氏と同棲を始めて一人の時間が減ったことや転職で慌ただしかったこと、ウイルスの蔓延でこれ以上暗い気持ちになりたくないという気持ちなど、様々な要素が重なって意識的に思考をぶつ切りにしていた。
以前は考え抜いた末に「もうこれ以上考えても仕方がないな」とやめていたことを早めに見切りをつけるようになっていて、これはこれで無駄がないし暗い気持ちになることも少ないし、結果的に考えをやめているので同じことのようにも見えるが、全然違う。私は小さなことでも考え抜いて自分なりの結論を持っている人が好きなので、そのようにありたい。
今年は自分がどう思っているのか、何が原因でどんな事を考えているのかに向き合う時間をつくろうと思う。
とはいえ気分転換って超必要で12月は結果的に楽しい月になった。
まず、髪の毛を赤くした。
美容院で髪色を変えること、各種サロンに行って身繕いをすることってかなり癒やされる。
美容に限らず、自分が悩んでいることに合わせて専門家が提供しているサービスを受けることの良さってあるよね。2021年に身につけた一番良い習慣はなにか不調があったらすぐに病院へ行くこと。身体を健康に保つことも身繕いの一つですね。
友達と横浜中華街で水餃子を食べた。
山東の水餃子は皮が分厚くむっちりしていて、とても美味しかった。緑色の水餃子にはセロリが入っていてすごく好み。テーブルに置いてあるココナッツが入ったタレで食べるのが良くて、また行きたい……。
中国茶も飲んだ。この日は東方美人茶を頂いた。紅茶みたいな味わいだけどよりエグみがなくて、紅茶より好きだ……。
器、かわいい~……。左の細長い器で香りを楽しんで、右の器で飲むんだって。こういう使いみちの限られたまめまめとしたものって本当にくるおしくかわいい。エッグスタンドとか、カニフォークとか、ミルクピッチャーとか、一つの機能に集中した美しさがある。
映画を見に行った。
会社の人がチケットをくれたので、一人でプリキュアを観に行ってきた。本当に感動した……。
私は女が元気いっぱい大暴れしている映画が大好きで、バーズ・オブ・プレイを見たときもプロミシング・ヤング・ウーマンを見たときも女が暴力的な振る舞いをしているところを見て感涙してしまった。なんかすごい、感謝をしてしまうのよね……。女が暴力を振るい得る存在として描かれていることに……。
失礼なこととかをされたり言われたりしたとき、「貴様は私が女であることを根拠に自分に脅威を与える存在でないと判断しているな?なめやがって……」と思うことがよくある。そういうとき本当は相手をボコボコにしたいと思っているんでしょうね。自分の心象風景が映像になっていることに心を動かされているんだと思う。
そういった点でプリキュアは本当に最高。とどめはみんなで力を合わせた魔法でやっつけるけど、それまでは基本的に肉弾戦で大暴れしている。
また、トロピカル〜ジュ!プリキュアではメイクをすることやファッションをあくまで自分のためにしていること、自分を元気づけたり気合を入れるためにしていることして描かれているのがすごく良くて、今回の映画も最後の敵に立ち向かう前にリップを塗り直して気合を入れるという描写があった。
あとプリキュアは女の子たちがパターン化されていないところが本当にいい!!結構こういったアニメーション作品って女の子の髪色とかテーマカラーが正確と結びついていることが多いと思うんですが、「黄色だから元気な女の子」とか「水色だからおしとやか系」とかが結びついていない。
それから話している相手によって微妙に話し方・接し方が変わったりとか、人間の一貫性がないところが結構リアルに反映されているのもすごく良くて、しっかりと人格のある女の子たちが描かれているところがすごく好き。ストーリーもご都合主義じゃなくて良かった……。マジ大感動。
プリキュアは子供向けの作品だからか朝早くからお昼にかけてしかやっておらず、時間に余裕があったので午後にもう一本映画を見た。
http://www.donutking-japan.com/index.html
「ドーナツ・キング」という、カンボジアからの移民男性がアメリカでドーナツ店を開いて億万長者になるまでの過程とその後を描いたドキュメンタリー映画。1時間半でサクッと見られるので気楽な気持ちで見に行ったが、クメール・ルージュの様子やアメリカの難民キャンプがどのようであったかもしっかりと描写されていて勉強になった。
アメリカのピンクの箱のドーナツ屋さんはほとんどがカンボジア系で、今は2世代目の子たちがオーナーになってるからかなりドーナツの種類が多様化しているらしい。面白いねえ。
帰り際に合作社で豆花を食べて帰った。芋圓大好き!仙草ゼリーも追加できて嬉しかった。また台湾へ旅行に行きたいね。
クリスマスパーティもした。
金曜日の夜にしたんだけど、その日は気合いを入れて有給をとった。
水道橋のアヴランシュ・ゲネーでクリスマスケーキを予約したので、近く……というほどでもないが同じ路線上の白山駅にある台湾料理店へ行った。
素敵な建物ね~。
ランチで葱油拌麺なるものを食べました。焦がした葱に醤油を加えた甘辛いタレを絡めて食べる麺で、ものすごく美味しかったです。ランチの時間帯だと大きくて優しい味の水餃子もついてきて、嬉しかった……。お店のオリジナルクラフトビールも飲んだ。夜営業だといろいろなクラフトビールが飲めるみたい。夜にもまた来たいな。
一人で黙々とご飯を食べていたら隣のテーブルの男性グループが大きな声で話しているのが聞こえてきたので聞いてたんだけど、その内容がかなりよかった。
どうやら同じ会社に努めている様子の男性3人組が、「同僚同士が付き合っているっぽい」ということを疑っていて、その根拠が「おんなじところにおんなじタイミングで旅行に行っていた」のをインスタで見たかららしい。
「全くおんなじビーチだったよね?」「おんなじだったわ」「お土産も同じだった」「ちんすこうね」「女の子のほうがさー、男の方からお土産をたくさんもらったからみんなにも配るねって行ってたんだけど不自然じゃね?」「てかさーちんすこうってめっちゃおいしいからもらったとしたら人にあげたくなくない?何なら自分のために買うよね、ちんすこう」「わかる!うまいよね」「わかる!」(わかる)
かわい~ね……。女同士で話している内容と男同士で話している内容の違いって若い人ほど大差ない気がする。私はいいことだと思います。
その後ケーキを回収して帰宅。ケーキもすんごい美味しくて最高だった……。
クリスマスパーティは女4人でとりとめもなく喋ったり成城石井のお惣菜をつつきながらお酒を飲んだりツイスターをやったりしてすごい楽しかった。来年もやろうな!
1泊2日で箱根旅行にも行ってきた。
もともと2泊ぐらいしようかな~と思ってたんだけどなんか予定を立てるのとかがめんどくさすぎて1泊にした。新宿駅からロマンスカーに乗っていった。好きだ、ロマンスカー……。いつか最前列の全面ガラス張りの席に乗ってみたいな~。
到着即はつ花そばでそばを食べてレンタカーを借り、ポーラ美術館へ。
晴れているのにちらちらと雪が降っている最高の天気だった。晴れてても寒いと雪が降るのね。
ポーラ美術館は館内の展示だけじゃなくて外にも遊歩道のようなものがあって、その過程で作品が見られるようになっているんだけど、それがかなり良かった。
歩いていると自然と色んな角度から一つのものを見ることができるところが好きなのと、ずっと前からそこにいたものに会いに来たみたいな気持ちになるのがいい。軽井沢のセゾン美術館とかも同じく作品を見られる遊歩道があって好きだった。
鳥葬は意外と土で汚れたりしてて良かった。雪も積もってるし。カップルできている人たちがこれの周りで記念写真をとっていてちょっと面白かった。
館内のロニ・ホーンの展示もかなり良かった。「水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?」というタイトル、素敵だよね……。思わずどうだろうかって考えちゃう。
ロニ・ホーン自身が水に関するいろいろな文献を集めて朗読するという映像があったんだけど、アーティストってただ新しいものを作り出すというだけに限らず色んなものを集めてきて自分の中で咀嚼して再リリースすることとかも活動の一つとしてやるんだ、そういうことまで含めてアーティストという言葉を使うんだな~ということを改めて感じた。普通のことだが……。
モネの展示スペースもめちゃ良かった……。InstagramでLiminalspaceというタグを見るのが好きなんだけど、それっぽい空間だった。
帰りのエスカレーターから見た窓がきれいだった。
美術館からそのまま宿へ。
箱根リトリートforeに宿泊。
写真だとそんな感じはしないが、窓が大きくて冬の枯れ木がたくさん見えて嬉しい。就寝時に明かりを消すと月の薄明かりで照らされた木々が見えてかっこよかった。
到着後即大浴場で入浴、ルームサービス、読書。部屋に露天風呂がついているタイプのところも好きだけど、大浴場のなみなみと注がれた大量の湯の中で感じる心地よさもある。
ベッドが2つあったので1つでルームサービスの寿司を食べ、1つで眠る。
起床後また風呂に浸かる。旅行中の早起き&お風呂のコンボ最高!
チェックアウト後はまた車を運転して江之浦測候所へ。山道を下っていたら突然海の見える道に出てブチ上がった。
江之浦測候所に行く道を間違えて謎の細道に入ってしまい、みかん畑と民家の間をぐねぐねと下る不思議な時間を過ごしてしまったが、それはそれで面白い時間だった。知らん人の家を見るのって好きだ。
江之浦測候所に無事到着した際、駐車場からの眺めが既に良すぎて感動してしまった。
前日に雪が降るぐらい寒かったがこの日はよく晴れて暖かく、空気が澄んでいて気持ちのいい気候だった。どこを見ても美しい場面にあふれていて、空気も日差しも気持ちよく、冬なのに青々とした葉が元気よく茂っていて、この場で体が透明になって消えたいな~…と思った。
現在江之浦測候所は予約制になっていて、私は朝イチで入れる午前中の部で入ったので、霜柱がたくさんあった。ざくざく踏みながら測候所内を好きに歩くのは原始的な楽しさを感じた。
どこを見てもばっちり画がきまっていて本当に素晴らしいところ……。行ってよかった。
江之浦測候所をあとにし、車で30秒のところにあるレストランでランチ。
アジフライランチを頼んだら寿司とお刺身とご飯が出てきて組み合わせの問題みたいだった。(寿司をおかずにご飯食べちゃってる……)と愉快な気分に。ちなみにかなり美味しかった。
ピスタチオとラ・フランスとキャラメルのジェラート、びっくりするほど美味しかった……。ここは駅にも近いしまた箱根湯本に来ることがあったら絶対寄りたい。
12月の初めて
競馬をやってみた。
会社の人と浅草で昼からだらだらお酒を飲んで、競馬新聞を見ながら適当すぎる予測で賭けたところ3000円ぐらい勝った。結局馬ちゃんのパドックでの様子が一番のヒントだと思います。
年末年始は家で実家から送られてきた餅を食べて過ごした。
彼氏が年末に濃厚接触者になってしまい、休みが終わるまでじっとしていた。むしろじっとする理由ができて心置きなく休めたかもしれない。彼氏の検査結果も陰性で元気いっぱいだったので何より。
みなさまも休みたいときは何かしら理由をつけて休んでしまいましょう。どうぞご無事でこの最悪な時節を乗り越えましょうね。