2022年4月

4月はとにかくばたばたしており具合が悪かった。

終わって嬉しい月は中々ないが、今年の4月は終わってくれてホッとした。

以下、4月の記録です。

 

引っ越し

引っ越しをした。本当に引っ越しって最悪。引っ越しのアンチです。何をしてても頭のリソースの数%が引越しのことに割かれている感じが、嫌……。

なにかやるべきことがある時、大体前倒しで余裕を持って完了させる事が多い。というかやるべきことがたくさんあるとかなり注意が散漫になってしまい落ち着かないので、できることはさっさとやらないと何も手につかなくなってしまう。でも引っ越しってさあ、事前にやること多い割に結局当日にならないとできないこととかが多いし、引っ越した後じゃないとできないことも多いし、もう本当に嫌いなんだよね……。気もそぞろですわ。

とはいえ新居のインテリアを空想するのは楽しかったし、今回はパッキングを引越屋さんに頼んだので比較的準備は楽だった。

引越し後の家は前の家より少し広くて、なんと自分の部屋が持てることになり、とても嬉しい……。

前の家は2LDKで、リビング以外はパートナーと共用だったのだが、これが存外ストレスだった。彼は全く感じていないようだったのでまあそれは良かったのかもしれないが、だからこそ話が通じず、それが辛かった。以前知人が「パートナーと過ごすことによって自分はこういうものが嫌だとか、好きだとかの輪郭がはっきりとして、それによって自分のことを知った部分がある」と言っていたのがよくわかった。

次の私の部屋は小さいけれど、大きな机をおいた。仕事をして、ビーズ細工や読書をして、ささやかな可愛いものを置くぐらいのスペースはある。自分ひとりの部屋だ!一人暮らしを始めた頃、「この家のすべての空間が私のものなんだ」ということがすごく嬉しくて、部屋を見回しては満足感に浸っていたことを思い出す。私の実家は大家族だった。どこにいても人がいて、自分の部屋にも兄弟のものや家族で使うものが置いてあることに息苦しさを感じていたので喜びもひとしおだった。

少しずつ居心地の良い家にしていこう。

 

王子の思い出

引っ越す前は北区の王子というところに住んでいた。とてもいい街でした。

駅を出たときの風景がなんとなく漫画に出てくるような東京の街という感じがして、そこが好きだった。北口を出るとまず広めのバスロータリーとマックが目に入って、都電荒川線の線路、ボウリング場とゴルフの打ちっぱなしが入っている商業施設(屋上に大きなボウリングのピンの模型が飾られている)、花屋、スターバックス、パチンコ屋、ガラス張りでよく空を映すビル、コカコーラの看板などが見える。

反対側の改札はなんと飛鳥山公園という山上にある大きな公園に直結している。私の生まれ育った街では改札からペデストリアンデッキを通って大きな商業施設に直接行けたが、王子は直接山に行ける。イカすぜ……。みなさんの育った街にはありましたか?ペデストリアンデッキ……。私はあれを地方都市の特徴の一つと捉えており、なんとなく好意的です。

飛鳥山公園はとても緑が多く、電車に乗ったときに季節ごとの山の木々の様子を見られるのが好きだった。近くのたこ焼き屋さんでたこ焼きを買ってベンチに座って食べたり、公園内の小さなお店でかき氷を食べたり、早朝に温かいお茶を持って散歩をしに行ったりした。

かき氷のシロップはブルーハワイかメロンが好きです

駅のすぐ近くのパーソナルトレーニングジムに通っていた。雑居ビルの3階にあったのだが、1階が中華屋で、「なんか一階が中華屋の雑居ビルに入ってるジムへトレーニングをしに行くのってバトル漫画の主人公っぽいな……」と気に入っていた。

王子で特にお気に入りの飲食店がいくつかある。

一つは山田屋という大衆居酒屋で、広い店内で適度に隣の席との距離があり、ざわざわしているが居心地のいい店だった。一人で来ている人が多くて、みんな新聞を読みながら飲み物と小さなおかずをつまんだり、ただぼんやりと瓶ビールを飲んだりと、各個人が適当に自由に過ごしている様子が見られるのが好きだった。今は建物の老朽化で一時的に休業しているらしいが、一応休業期間は1年半と決まっているらしい。また開いたら絶対に行きたい。一人で本を読んで、ビールとちくわの煮物、エシャレットを頼むんだ。

石鍋商店というくず餅やさんも好きで、くず餅以外にもよくあんみつを買っていた。ここのあんみつは寒天の歯ごたえがあってみずみずしく、求肥も餅屋だけあってとてもおいしい。あと蜜を白蜜と黒蜜とから選ばせてくれる。私は専ら黒蜜派だが、たまに白蜜を食べると口当たりの軽さが美味しいなと感じられて好きだ。

持ち帰り用のあんみつの、具のみなさんが部屋に入っている様子が好き

Greedy Fox Burgerというハンバーガー屋さんが近所にあるとかなり嬉しいうまさで週末のランチに良く利用していた。パテのひき肉がかなり粗挽きでバンズがブリオッシュ系の甘みのある生地ですごく美味しい。錦糸町と両国の間にあるShaketreeというハンバーガー屋さんが大好きなんだけど、なんとなく系統が近いのではないでしょうか。

ポテトも細くてカリカリで美味しい

他にも王子のお気に入りのパン屋(バゲットと何気なく売っているクッキーがうまい)や東十条の家族経営の雑な中華屋、十条の薄暗くかなりうまいパレスチナ料理店、赤羽のローカルベトナム人のたまり場となっているベトナム料理店など、家の近くにお気に入りの場所がたくさんあった。そこまで大きな理由なく王子に住んだが、好きな街になった。

最後に街一番のお気に入りスポットを……。王子神谷駅の出口すぐのところにある謎の噴水です。

突然ある

なんか……どこと言っていいのか説明が難しいんだけど、王子神谷駅の出入り口とコンビニの間に挟まるように存在していて、その唐突さ、意味の無さがすごく好きだった。街の余白に惹かれる。私が何気なく生活している間にもこの噴水はこの不思議な魅力を持って湧き続けているのだと思うと、すごくいい。

 

4月の初めて

高校からの友だちと三重県へ旅行に行った。

鳥羽水族館でイロワケイルカの赤ちゃんが生まれたというニュースを聞いて、イロワケイルカ、見たい……。となったので友だちに付き合ってもらった。ありがとう。

初日は伊勢うどんを食べて、伊勢神宮を参拝し、赤福と伊勢海老を食べた。食べてばっかりだなあ。

初めて伊勢うどんを食べたが、ふわふわしておりとても美味しかった……。私はお蕎麦が大好きな一方でうどんのことを軽視しがちである。一番尖っていた頃は香川県に行ったのにうどんを食べなかった。なぜ尖る?

ふわふわの麺もおつゆもおいしいね

その日は雨が降っていたのだが、雨の伊勢神宮は一層神聖な雰囲気で、「これは神様、いますわ……」という気持ちに。

伊勢神宮は静かで広大で緑が多く、冷たい空気が心地よかった。

伊勢海老もまたとんでもなくうまく、私の中でエビ全体の評価が上がった。あんまりぷりぷりしたエビが好きではないのですが、伊勢海老やロブスターなどの繊維質で肉付きのいいものはうまいですね。

しかしまあこの三重旅行の頃が一番仕事のストレスと体調不良が重なった時期で、伊勢海老のコース料理を結構な量残してしまった。どれだけストレスが溜まっていたかというと、昨年の2月から1年以上禁煙していたのに、心がヤバすぎて喫煙習慣を再開してしまったほどだ。ちなみにまだ吸い続けてるし、そのことで落ち込んでいる。やめたい……。

二日目は鳥羽水族館へ。すごく良かった……。

入ってすぐのところにある大きな水槽がとても綺麗だった。水が映す影がきれいで好きだ。

イロワケイルカを見た。

ちゃわいい~~~~。あんたたち、おしゃれじゃない?!自然にこんな模様になるのが不思議で、すごくきれいだった。泳ぎがすごく早いのに体の動きが少なくて、泳ぎ、ウマ……でした。

水族館自体も広いうえにかなりの種類の生き物がいて、ほぼ半日休憩無しでウロウロし続けてしまった。面白い水族館だった……。

一緒に行った友だち曰く、マナティジュゴンを同時に見られる水族館は貴重らしい。私はマナティのことが好きになりました。ほとんど泳ぐ気を感じられず、水中を漂って壁にぶつかったら手で押し返して別の方向へ漂っていってた。おおらかね……。

水族館のお土産屋さんが大好きなので鳥羽水族館でもしっかりチェックした。色んな種類のサメが書かれているマグカップを買おうとしてやめた。水族館で買う必要のないビーズのブレスレットと、イルカの栞を買った。

引っ越し作業中にこのブレスレットを見て、ニコ……としていた

 

いつもブログを書こうとすると意外といい月だったなと思える。4月は本当にしんどくて具合も悪くてずっと吐き気がしていたのだが、まあひとまず終わったしいいか……。引っ越しも旅行もできたし。4月の後遺症で今日までブログが書けなかった。仕事、というか新しい上司との折り合いが悪く苦労ばかりしている。クソが……。上司だけが悪いわけではなく制度の問題も絡んでいるし会社のことなので詳しく言えないのが残念である。これから良い関係性を築いていけたらいいのだが、それより先に私が一旦長期休みを取るのもいいかなと思っている。やっぱり私って自分の国の王だから、王が元気じゃないと国勢が危うくなっちゃうわけ……。もう5月も残りわずかだが、王はゆったりと過ごそうと思っています。みなさんも疲れたらどうぞご自愛くださいね。では。